思い通りになったと大評判!!
キャッチセールスに捕まる100の方法

 っていうか100も方法知るわけないじゃん。
 しかしまあ、100知ってるつもりになれるくらいの話をしようじゃないか。

定義
キャッチセールス:「街中を歩いていたら知らない人に急に親しげに呼び止められ、何かを激しくすすめられ
        たり別の場所へ誘導されそこで何時間も軟禁されてモノを売りつけられそうになること。電話や
        葉書によるセールスではない。


 さて。
 じゃあ捕まる方法を段階別に提示してみよう。

1.遭遇
 セールスに遭遇するにはどうすればいいかって、早い話、
人通りの多い繁華街をあてどなく歩いてれば自然にお目にかかることができるですよ。
 だってさ−、人通りの少ない住宅街に普通キャッチセールスな人っていないじゃん。まあたまに小学校の前に教材を説明する変なおばさんはいたけど。それももう十何年前のことになるんで今もやってんのかどうかは知らんがな。「スタディ5」とかいうヤツなんだけどね。
 だからまあとりあえず人の多いとこに行ってみる。
 例えば広島市なら中区の本通りとか。
 いや、みんな知ってると思うが私は広島県の人なのでここが最も身近なんすよ。
 市内で最も人通りの激しそうな道だよ、これ。左右には流行りのブティックやら昨今やたら進出してきた薬局というか変な雑貨屋みたいなのとか携帯電話屋さんとか、本屋だって2軒+パルコに1軒あるもん。ここ数年で2軒つぶれてしまったが、廣文館だけで2軒たってたのがそもそもの間違いなんだから、あれは統合されて一つになったんで逆にすっきりしたよ。ま、個人的にはどの店も中途半端なんで広島駅の廣文館か中央書店かフタバギガもしくはブック館、そこで見つからなければ淳久堂に行くのがいいと思ってますけどね。
 ・・・・・・?
 何故本屋談義をしてるんだ。
 とにかくまず第一に
流行りに敏感な繁華街に行くことです。


2.接近
 ────しかし。
 実は繁華街に行ったからって必ず声をかけられるわけじゃあない。
 ここで気をつけたいのは
「1人で行く」ということ。
 キャッチセールスに捕まりたければ絶対に1人で歩いてほしい。むしろ歩け。絶対に2人以上の団体で歩いてはいけない。
 団体様というのはセールスにとって声をかけづらいのだろう。そりゃまあそうだよな。4人5人のグループ対1人だと連れ込んでも勝てないかもしれないし、連れ立って歩いているということは「何か目的がある」ととることもできる。目的のある人間は立ち止まってはくれないもの。
 1対1なら勝てるものが複数対1では負ける可能性がある────というものにわざわざセールスは時間を割かないと見た。
 そりゃ例外もある。
 化粧品系のセールスがそれ。
 これは2、3人の女の団体なら声かけてくる。まあこれはわからんこともない。
 しかし例外は例外であって、「セールスは1人を狙う」というのが通例とお見受けするんでとにかく1人になってくれ。夜道だって1人の方が襲われやすいだろう?そういうことさ。


3.接触
 さて、1人になりましたか?じゃあ次の段階。
 なにがなくても
「見た目」を気にして欲しい。
 見た目というのは服装もだが雰囲気も大事だ。
 友達が多くて小うるさそうな女子高校生風ではいけない。ヤンキーな感じで剣呑な空気をまとっていてはいけない。当たり前だが、それじゃあセールスの人も近づけないよ。死にたくないし。
 ぶっちゃけイマドキの可愛いとかかっこいい身なりもなるべく避けて欲しい。別にしても悪くはないが、そういう場合は纏う雰囲気を変えなければならないのでめんどくさいと思う。かといって理想的なモノを言えと言われると困るのだが────実験結果から、別に
全身迷彩服でも差し障りはないとわかっているのでやはり問題は雰囲気なのかもしれない。
 じゃあこの場ではとにかく自身の雰囲気に焦点をあてよう。
 仕方ないから服は好きなものを選んでくれ。
 その上で雰囲気を以下から選択しやがれ。
@人が良さそうな感じ(逆にいえば馬鹿っぽい)
A押しに弱そうな感じ(気弱そうとでもいうのか)
Bとても暇そうな感じ(無目的な様子でのろのろ歩く)
C純朴そうな感じ(田舎モノだと思わせれば勝ち)

 これら全てを醸し出せれば何の苦もなくセールスに声かけられるはずだ。
 っていうか単に
騙されやすそうな人間とでもいうのだろうか。騙されやすそうを分解してけぱおそらく上記4項目な人という説明ができると思うので。
 さらに、
D道を聞いたら目的地まで随行しそうな勢いで教えてくれそうな感じ(相手を疑いそうにない相を浮かべてみる)
 この条件も満たせれば100%、セールスはあなたを放っておかない。むしろ追いかけてくる。あなただけのために数メートルは並んで歩くと見た。


 ここまで条件を揃えられれば、キャッチセールス界の「カモリスト」に難なく載せてもらえるはず。声かけてほしいとき、・・・・・・なんというかどうしようもなく人と話したいとき、無理矢理にでも話をしたいならカモられそうな格好で街中を歩けばいいのだ。
 みんなこぞって追いかけてくるゾ。
 しかし。
 上記を満たせば確実に捕まるが、いわばこれは基礎と呼ぶものだ。
 もし完璧を期したいなら更に以下の条件をクリアすべきだろう。


4.上級者編
 「おたく」ぶってみる。
 ────これは危険な賭けです。
 っていうか偏見です。ああそうさ偏見さ。でも私だっておたくな人だし、そういうしかないじゃんよ!・・・ということで。
 今そこにいるあなたが「おたく」もしくは「マニア」に対してどういう感想・イメージを持っているかで失敗してしまう可能性を孕んでしまうから。
 マニアな人たちにもお洒落な集団はいるので勿論そういうのになっちゃ駄目だ。
 しかし、かといって見た目にやばそうな人に成りすましても駄目だろう。怖いとかではなく、生理的に近寄りがたいオーラを出してしまってはいけない。
 私が考えるのは以下の事項です。
@少し太めになってみる(もしくは痩せぎすになってみる)
 ────一般人と体格が微妙にずれるだけでその人の印象は変わります。どっちかってーとデブがお薦め。いい人そうに見えやすいから。
A化粧・アクセサリーはしない。
 ────私がメスなので女性を例にとるけども、とにかく飾らないこと。アクセサリーはつけては駄目。化粧はしない。スッピンでいることは重要だろう。化粧をしないことにより年を若く見られることもあるので、相手も油断して話しかけてきやすいのだよ。
B服は流行モノを避ける。
 ────っていうかフツーすぎて逆に印象に残るモノとかどうでしょうか。んでも前述の通り、全身迷彩柄でも関係ないんで服装はあまりに華美でなければ大概OKかもしれない。
 ・・・・・・はっきりいっておたくとなんにも関係ない気がしてきたが、基本をクリアしたうえで以上3点をこなせばなんかもう完璧ですよ。
 カモっすよ。


5.仕上げ
 セールス好みの人間に変身したら後はもう駄目押しの一手。
 遠目に「お、こいつセールスだな」と感じたら目を合わせる。合わせるのが無理でもその人の方向をまっすぐに見ていれば自然相手の目がこちらをむいてくれるはずだ。
 彼らはとにかく騙されやすそうなカモを探すために
始終キョロキョロしてるもんなんだよ。
 視界に入ればあとは簡単。
 相手は一直線にあなためがけてやってくる。
 ここで話しかけられたからといってすぐに立ち止まるのは無粋。2、3歩迷惑そうに進んだ後、仕方なく止まって振り返り話を聞いてあげるという態勢に入ろう。何かもらえるというならもらっておこう。ポストカードを配る人なら、2枚目は必ずもらうこと。
 「アンケートするからちょっと来て」等の台詞が聞ければあなたの勝ち。
 ついていって、相手のマシンガントークを聞き流すなり反論するなり自由です。心寂しい秋の一日、話し相手を見つけにキャッチセールスに捕まってみるのもいいものです。
 いやほんと、言い合いするとかなりすっきりするからね。


面白いように捕まえてくれたと報告の嵐!!

 「いつも暇で仕方ない休みがこの方法のおかげで100倍楽しみに!」
「仕事のストレスもこの方法でしゃべりまくることで難無く解消!」etc・・・・・・喜びの声はとどまりません。
 その中から感激の体験をほんの一部だけご紹介します。
 
1.道を聞くな

2.いや、それはどう考えても詐欺。

3.夢を語るのはやめましょう(1/15)


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