「プウちゃん」シリーズとは?
〜露出王子との因果関係編〜
Myポンキッキがいつの間にかネットからの応募ができなくなっていた(2008/10/12現在)。
・・・・・・ちくしょう、予想外の展開だ。確認がとれねえじゃねえか。
いいけどさ。
まあ、別に何か重大な話があるってわけでもないんだが・・・・・・何が確認したかったかっていうとね、ポンキッキにとって重要ではないまでも有名なはずの映像が、Myポンキッキでは流れてないのではないかと思い至ったからだ。
「ぷうちゃん」と「えくぼ王子」。
夏の初めから、更新の流れがぷうちゃんネタなのでいろいろ考えてたんですけども、この夏に作った本の内容からふと思いついた仮定があったのでみなさんはどう判断されるかなあと思って。んで、Myポンキッキではどっちが重視されてんのかなと確認しようとしたら確認する術がなかったっつーか、まあ、実際どっちも使われてねえんじゃねえかなって考えとります。
でもなあ・・・・・ショートアニメとか実写の教育スポットが使われてるのに、あの二者の姿が全く見えないってのは不思議な話だ。
もったいなくない?
だって、お天気ランドやアップルポップは一応続きモノのお話っていうので、使うにも難しいところはあるけど、ぷうちゃんなんてそんなの全く関係ないし、えくぼ王子も一話完結なんだから使われたっていいよなあ。後者ともかく前者はナンセンスアニメと称されるものに並んで今の子供たちに見せるべきだと思うのだが。
まあなんかあるんだろう。権利関係とか。だからCDもDVDも出ないんだろうしな。
────とかまあ、Myポンキッキへの疑念はおいといて。
ちょっとした仮定の話です。
随分前にもえくぼ王子についての悪態はつきまくっているので、私のこれについての文句はそこを参照されればいいんじゃないかってことで、以下には極力この露出王子への文句は避けます。
頑張りますよ。
基本的に、私はぷうちゃんは大好きだが、えくぼ王子は嫌いだ。突き詰めれば、えくぼ王子が嫌いなのではなく、「えくぼ王子」という世界観とアニメから感じられる姑息な教育姿勢がどうも好かんのだろう。あれがあそこまででなかったら、ここまで嫌いではなかったはずだ。分かりやすくていいものかもしれんが、ポンキッキで放送するものとしてそれはどうなのよ、といつも思っていた。
でも、えくぼ王子の方が終盤までやってたから、そっちの記憶のが強かったりするんだよね。
とは言っても本放送は15年も前のことだ。相変わらずうろ覚えな記憶を頼りに思い返せば、えくぼ王子には主要メンバーが人間動物織り交ぜて6人くらいだったろうか。
もともとはえくぼ王子に加えて、犬・猫・猿で話を展開していた。
OPもつくような本格的なアニメに昇格してから、どこぞの姫とジャイアン的どっかの王子が加わり、声だけの母親も目立つようになった。
だから主役は当然えくぼ王子。
どんなキャラとも絡める、個性の強くて薄いオールマイティ。
彼の友人としての、犬・猿・猫。
猿以外は日本語を喋れなかったはずだが、全員日本語は解していた。しっかり者の猫、保護者的立ち位置の犬、いたずら好きのよくいる幼児的猿という面子だ。
どっかの姫は当然正義を貫くいい子ちゃんで、ジャイアン王子は良い子の範疇からは逸脱しない程度の悪ガキだ。
母親はまあ、声だけだったし今回は無視しておこう。
このメンバー構成は王道と言えよう。ドラえもん的ですらある。ちょっと頭数多いが、劇場版だとでも思ってくれ。
こいつらがテーマとして主に躾関係のネタでいろいろやっていた。友達とは仲良くしよう、お手伝いをしよう、挨拶をしよう・・・・・・・・・言い出したらキリはないが、そういう関連の大騒ぎを数分繰り広げていた。
彼らが登場したのが果たして正確に何年ごろなのかはよくわからない。
そんなもん記憶にあるかよ。
ただ、いずみ姉さんともえみ姉さんの境か、いずみ姉さんに入ってからじゃあないかとここでは規定しておきたい。見始めた頃はあいつら絶対いなかったもん。つーことは1990年前後とかそんな感じかな。
翻ってぷうちゃんです。
何度も言うように、私は「ぷうちゃん」というものをあまり覚えていなかった。
いや、今はちゃんと思いだしてますよ。映像も見てるし、「ぶんてけてって」は心に残る名曲だ。ただ当初、これをぷうちゃんではなくえくぼ絡みだと誤記憶していたことだけが悔しい。そりゃ人々にさんざん怒られるわけだ。
そんなぷうちゃんにもメインキャラが何人かいる。
ぷうちゃんと、ワンさん、ニャンさん、ダンちゃん、ぺえちゃんだ(最後の子に関してはぺっちゃんと言ってるようにも聞こえるのですが、ぷうちゃんの弟分という雰囲気を考えてぺえちゃんが正しいのかなと最近思った。単なる言葉遊びに近いが当たらずとも遠からずじゃないかなあ)。
多分この5人がメインで、話のネタに合わせて他に動物だの河童だのが出てくるという仕組みになっていた。
ぷうちゃんはどんなキャラとも絡める、個性の強くて薄いオールマイティ。やればできる子。
この中で保護者的立ち位置はワンさんで、比較的しっかり者なのはニャンさん、ぷうちゃんと同等の目線にいるのがダンちゃんで、ぺえちゃんはまんま誰にとっても赤子に近い弟分という設定だ。
彼らがテーマとしていたのは、主に学習系のネタだった。道徳・躾もないわけではないが、割合で言えば物の形・組み分け・数字などの学習に特化していたように思う。平仮名の読みなんかもあったけど、要は躾よりも学習だった。
彼らが登場したのが何年ごろは一切わからない。気付いたらいたので、結構古いんじゃないかと思う。でも、いなくなった時期はなんとなくわかる。
私が番組を見始めたのはもえみ姉さんの頃で、その頃は確実にいた。でもいずみ姉さんの後半は既にいなかったんじゃなかろうか。ということは、いなくなったのは1990年前後だという仮定が成り立つ。
1990年。
なんかさ。
何か、符号を感じませんか。
一方は1990年前後消え、
もう一方は1990年前後に現れた。
各キャラの設定もかぶってる。
当然私の記憶違いかもしれません。印象ってのはいい加減なものだ。でもはっきりいえるのは、片方は番組最後まで存在し、片方はいつの間にか全く放送されなくなってたっていうことだ。気付けば私の記憶から消えてしまうほど、片方は過去のものになっていたのですよ。
ここまでの情報をふまえ、一つの仮定をぶちあげたい。
二者のテーマは違えども、絶対あり得る仮定だと言い切れる。すなわち。
「ぷうちゃん」の後継として「えくぼ王子」は現れたのではないのか?
後継として認める云々の話でなく、番組としてそういう体裁になっていないかっていうことです。
それを前提に考えれば気になる点をいくつか挙げられる。
前述したキャラクターの立ち位置がまずそうだ。
両者比べて人数が合わないけど、なんとなく似たような面子になってる。
やればできる個性の強くて薄いぷうちゃんと多分やればできるんだろう個性の強くて薄いえくぼ王子。
保護者的立ち位置にいるワンさんと犬。
比較的しっかり者のニャンさんと猫。
主役キャラと同目線にいるダンちゃんと猿。
・・・・・・妙に似てるでしょう?
確かにさっき私は「この構成は王道だ」と言った。故に両者が似ているだけではその証拠にはなり得ないかもしれない。しかし逆に、同じ構成にしているからこそ、ぷうちゃん→えくぼ王子へのシフトがするりと成功したのではないか?
大体にして立ち位置同じヤツら、ほとんどが種族まで一緒だしな。
また、二者が同種の数分ミニアニメだったというのも大きい。
もともとえくぼ王子は数分どころか15〜30秒程度のものであったのだが、最終的にはOPつきのミニアニメへ進化した。ぷうちゃんには挿入歌はあってもOPはなかったが、それこそ15秒のものもあれば2分をこえるアニメが制作されていたこともある。
短いアニメで手ごたえを感じた制作側が、新作のミニアニメシリーズとしていつの間にか入れ替えてしまったと見ることもできる。
また、彼らの造形であるが、基本的に丸い。
この点に関しては幼児相手だし、どういうコーナーの映像見ても大概丸みを帯びてるもんだが────ぷうちゃんの丸さとえくぼ王子の丸さはそりゃ、「うわっ、丸いっ」て言いたくもなる。そういうところが共通といえばそう。
ほんと、えくぼ、丸いよな。
気になる点で大きいのってこの3点くらいなんだけど、とにかくひっかかるのが一点目の立ち位置のことなんだよな。
他にも考えればあんのかもしれないが、とりあえずはそんなとこ。
逆にやはり二者がやってたテーマが違うっていうところで後継とは言えないんじゃないかってのもあるんだが、────ならば何故ぷうちゃんが消える必要があったのか、その説明にはならない。
別に毎日毎日こいつらのコーナーを使う必要はない。週一でも半月に一度でもそれはいいんだ。放送されてれば私だってちゃんと覚えてた。別物だという認識ならば、それぞれをそれぞれに使っていたって問題はなかったんじゃないのか?
どうもね、今年、こいつらのこと考えてるとそんなことばかり気になって仕方ないんすよ。
ぷうちゃんが消えて、えくぼ王子が現れた。
ぷうちゃんの代わりに、えくぼ王子を創造した。
彼らは番組内の世代交代の象徴だった────。
そう仮定すると、彼らの相関性が見えてきたりはしませんか?
私は見えてしまった。
だってさ、番組としての流れを考えても、その仮定は全面否定はできないでしょ?
番組初期に作ってたスポットを番組後期に流していないのは何故か?それって、続々新作ができていくからってのと同時に、古いものはやはり内容面でも映像面でも古臭いと判断されて使われなくなったと考えられる。
ぷうちゃんはやはり物理的に古いから、古いアニメだ。
絵柄はすごく可愛いし、色合いも私は好きだ。でもそんな映像は、だんだん子供たちの感覚とずれていってたのかもしれない。少なくともえくぼ王子の方が色は派手で目を引く。
また、扱うテーマがぷうちゃんの「学習」メインからえくぼ王子の「躾」メインに切り替わったのは、言い尽くした言葉で申し訳ないが、時代の要求────視聴者の要望だったと推測できないか?
ポンキッキは見てる相手に内容の6割がわかればいいとか、そういう理念で開始されたと聞いた。
数字でも平仮名でもやたらに感覚的なスポットでも、6割わかってくれればいいという。
その理念が、視聴者側から覆されていたとしたら?
わかんないスポットでなく、わかりやすいアニメを要望されていたとしたら?学習は学習でいいけど、それよりも挨拶や部屋の片付け、そういう日常の子供への躾に関わることを内容にするものを皆が望んでいたとしたら?実際えくぼ王子は、嫌になるほど(実際嫌になったが)とてもとてもわかりやすいアニメだ。絵面としても線が太くてわかりやすいし、そりゃもういい大人が見てたらいらいらしっ放しだ。
そんなことなら、そのままぷうちゃんを使ったって良かったろう。こんなときなんていうのおじさんだっている。
でもそこで敢えて新キャラを作り、バーバパパ的変身能力を持つやればできる子でなくて、もっと身近そうな露出王子をメインとして時代にあった絵柄やノリでアニメを作っていった方がいいんじゃないかと判断されていたら?
だってその方がきっとわかりやすいから。
でも失敗したら嫌だから、最初は短いスポットで試してみて、いけると判断できたところで本格的なミニアニメに進化させた。故にそこでぷうちゃんは切り捨てられた。古びた映像はもう使わないと、そうなった。
そんな相関関係が二者にはあるんじゃないかと仮定できはしないだろうか。
真実はわかりません。
でも私の中で、これはかなり筋の通った思いつきなんだよな。
古いものから新しいものへ。古いテーマから新しいテーマへ。変わることは悪いことではないだろう。変わり方の問題だ。そしてその流れは、昨今流行りのモンスターペアレントとか、そういうのが出始めた時期とも一致してやしないかと今唐突に気が気じゃなくなってきた。
あれですよ。
「なんで学校で教えてくれないんですか!」ってやつが、ポンキッキに対しても求められてたんじゃねえの?みたいな。
番組終焉の理由は、子供自体が幼児番組から離れてったっていう時代の流れがあったのだろうことは今まで考えてきた通りです。それこそ実際そうだったはずだ。どっかで読んだ。
でもここで、もう一つの可能性を提示したい。
今までにも触れてきたことの集大成になる一文なんだが────。
例えば親たちからの要望が感覚に訴える変で素敵なスポットの枠を奪い、番組自体をつまらないものにしてしまったから、子供たちがポンキッキを見なくなったんじゃねえの?
そんな可能性。
んー・・・・・・。
ぷうちゃんとえくぼ王子の関係性から、番組終焉のきっかけなんぞにまで思考が発展した。相変わらずの大袈裟ぶりだ。
ただ、その、仮に1990年前後の二者の交代が事実ならば、やはりその可能性は捨てきれない。理由が私の推測に似たものならば特に。
なんだかほんと、ポンキッキ駄目化説の象徴がはっきりえくぼ王子に集約されちゃったなあ。
んなつもりはないんだがなあ。毛嫌いしてるとはいえ。
そして今、その問題の二者がMyポンキッキで使われていないって事実は、非常に興味深いと思う。
あんだけ隆盛してたのにねえ。
どらちも世間に勝てなかった。
そんな感じだ。
2008年10月12日