ビデオ鑑賞しました!…というわけで。
ベストソングコレクションは本当にベストなのか?という話
その3 全編通して気付いた編
ポンキッキにおいて何が
一番いいかって歌なんですよね。歌。
突然何を言い出すのかよくわからんが、とりあえず番組内において歌に勝るものはないと思う。いや、言葉で説明できないミニコーナーというか、コーナーの合間に入る合いの手みたいな一瞬の映像みたいなやつとかあって、それの方がいいっちゃいいかもしれないのだが、本当になんて説明していいかわかんないので歌が一番いいということにしておこうと思う。(なんかぶよぶよした白い男だと思われる大きなものが、左上と右下についてる噴出し口の間に立っていて、交互に出てくるボールをよけるために「ふうっん」「ほおん」とか妙な掛け声とともにジャンプしたりしゃがんだりする、なんなのかよくわからない十数秒程度の画像が一番好き、と言っても誰もわかってくんないじゃん)
だからというか、ポンキッキの歌のビデオはずっと欲しかった。
すごく気にいる歌は少ないけれど、全体的には好印象だし、昔嫌いだとしても今は懐かしくてもう一度みたいものだってあるわけさ。「おーいカバくん」みたいなのとか。
そんで見た結果。
なにはさておき、ムックが怖いということが判明しました。
曲どうこうって言ってる場合じゃない。ムックの妖怪さ加減はちっと穏やかにすませられるもんじゃなくなってるぞ。
ムックの目が怖いってどっかで主張しましたが、刺さってるから怖いんじゃないや。訂正。
突き出している眼球に無造作に放り込まれた黒い目玉が、無頓着に踊るムックの体の振動により、あの空洞の中を四方八方動き回るから怖い。要するに、普通の人に例えると、にこやかに体操している人の目の焦点が合っていないどころか上下左右に激しく運動している感じ?
手がツルツルとか口開きっぱなしとか、そんなん置いといてとりあえずあいつ目が怖いですぜ。
そりゃ幼児が意味もなく怖がるわけだ。ふう、一つ謎解決。
そいから、あんなにももえみ姉さんを支持し、「いずみ姉さんはもえみ姉さんより全てにおいて劣る」と思い込んできましたが、改めて眺めているとそんな変わんないことも判明しました。
いや、確かにもえみ姉さんの方が素敵。歌も上手い。
けど、今2人を見比べても見分けつかないや。
幼児番組のお姉さんの選び方って、なんか一つの普遍性みたいなもんでもあるんだろうか。
で。
まあそーしたことは思い出がないとわかってもらえないもんですよね。
お兄さんはすごくかっこよかったと思ってますが、実際は恐らくそこまでじゃあないというのもわかりきった話で。彼らはやはりとてもいい人そうに見えましたが、それ以上の感慨はなかったです。いや、すごく好きなのは変わりないんですけど。
で、曲の方。
やっぱり映像があるのとないのじゃえらいちがい。
ポンキッキの歌ってのは、「映像+歌」というのが1セットなわけです。映像だけじゃもちろん伝わらないし、歌だけじゃ魅力は半減。第一映像がなければ歌詞がなりたたない、という曲まで存在するんだからどのくらい大切かは推して知るべしでしょう(「むぎばたけのうちゅうじん」のことです。歌詞に出てくる「ゆきこちゃん」は映像がつかないとなんのことやらわからないから。ついててもわからないんですけどね)。
乗り物紹介の歌だって、映像があって初めて役に立つ歌に思えるじゃないですか。
「山道らくらく森林パトロールカー」ってものすごいものを想像しがちですが、実際は白い普通車のボディに「森林パトロール」とかいう単語が書いてあるだけだしね。
というわけで(どういうわけ?)、1.のりもの・たび編についてあまり言及することはないです。なんつーか、あんまり好きじゃないしね。のりものの歌。
だって、おんなじ曲調で延々名前を連呼するだけだよ。「ぼくはでんしゃ」ぐらいの奇抜さがあればいいが、それだって何回も聞けば飽きるさ。「ぼくらはみらいのたんけんたい」の嫌に前向きすぎる曲と「このみちどんどん」においてガチャピンがムックに対して囁く、
「友達だもんな〜」
という言葉が嘘くさいと感じること以外に特筆すべきものはないです。
2.どうぶつパラダイス編はちょっとすごい。
「ガチョウの物語」をチェッカーズが歌ってます。懐かしいなあ。内容としては童話っぽくケツのでかいガチョウが狼を負かしたというだけなんですけどね。九州男児的キャラはいい感じ。ウッチャンの「九州男児」ってキャラを思い出すわ(すげえ昔の話だ)。
あとは「ゴロちゃん」。幼稚園児にわかるのか?というのまでの女の子の恋愛の機微が猫の世界を舞台に描かれる感動のスペクタクル巨編。「こねこのしーにゃん」は1番聞いてるぶんにはノリノリなのに後半部分はだれてきますよ。
ま、「みんなであそぼうどうぶつかぞく」でラップを楽しみつつ次へ行きましょう。
3.おどり・たいそう編になると実写ばかりだから見どころ多いですね。
とりあえずいずみ・もえみ姉さんの見分けがつかない。あと山ちゃんはおいといて、直ちゃんをじっくり見れるのはこの巻ぐらいしかない。「トンガリたいそう」「かまっておんど」「ゴー!ゴー!ジャンプ」は押さえておいた方がいい。また、兄さんの歌声は「ゴー!ゴー!ジャンプ」とこの後の巻に入っている数曲ぶんしかないんで、見逃すことのないように。
その意味でいくと「やせろ!チャールス豚3世」に出演のウガンダもあんまり見れるもんじゃないからじっくり見るがいいと思う。
「いっとうしょうたいそう2」の「一番だめでも一等賞」という言葉はどういうこと?って悩みつつ次巻へ。
4.ファンタジーランド編からが本番ですよ。
何度も言いますが、「むぎばたけのうちゅうじん」のわけわかんなさは絶品。
「ベロベロバア」はポンキッキ史上随一の歌になってますし(イラストも最高)、「かいぶん21めんそう」で山ちゃんのソウルフルボイスと、踊ってる勇姿を拝めます。さっき山ちゃんを置いといたのはこーいうわけです。直ちゃんオンリーの曲ってのがないんですよね。ただ、この曲において最大の見所は、「かつらがらっか」という歌詞のとき、たまというバンドでギターをしていた人が出演しているということです。ただ遠くを歩いているだけですが、ファンにはたまらない映像なんで記しておきます。私ですか?私はギターの人よりキーボードの人が好きだったので、感動というより驚嘆のひとコマになってますね。
それからムックの唄う「こんこんこんのこぎつねさん」。
こぎつねに薬を渡す薬局のオヤジにホロリとくる歌です。
「アラッ!でんわ」で電話の怖さにつっこみいれつつ最終巻へいきます。
5.ドリームワールド編
この巻は、「卒園・入学に対する応援歌」が収録されてるもので、その3曲と「ユイユイ」意外ははっきりいってどーでもいーです。とくにえくぼ王子の歌は。
ああ、「2100ねん ガチャピンキッド」は一応ガチャピン好きのために薦めておきましょうか。薦めたくないですけどね。ムックの導入がなければあんないい歌にはなってないですよ。
「ユイユイ」の「一人でお仕事疲れるね/二人でやると楽しいよ」という歌詞と映像の絶妙な組み合わせが笑えると同時にホロリときます。「みんなともだち」も兄さん2人大活躍の曲ですからね、押さえとかなければ損でしょう。
で。
全部通して聞いてみると、なんか不思議な現象が起こるのに気付きます。
なんか、子門真人とぶんけかなの歌が異様に多い。
ポンキッキといえば窓花さなえとかのこいのことか他にも主だった人はたくさんいたのに、一体何故にこの2人が異様に多いのか。
ああ、そんなこといってもわかりませんね。
子門真人はご存知の通り「およげ!たいやきくん」を唄い、他にもアニメの曲とか結構てがけてますから知名度はあるはず。ぶんけかなというのは、すごい幼児の声で唄う人。上手いと思うんですよ。上手い。けど、この人多分私が見始める前から番組終了まで声の質全然変わらなかった。
子供の声だから子供が歌ってるんだと最初は思ってたんですよね。けど、どーも違う。声優っぽい人が無理矢理子供声で歌っているのか………あとは、永遠に幼児声の人。代表曲はもちろんオープニングもぶんけかなで歌われていたこともある。確かに兄さん姉さんたちを除いて、ポンキッキ歌の代表と呼べる人だろう。
しかし、「パタパタママ」を歌ったのこいのこの立場は?
っていうか、なんで「パタパタママ」入ってないの?
このビデオ見ただけじゃ、上の2人だけで番組盛り上げたみたいに見えるじゃないか。おかしいよ、そんなの────と勝手に思ったものですが、結局代表曲と呼べるものを彼らが歌っている(というより彼らが歌ったから代表曲になったのか)のだから仕方ないこと。
2人の歌う「ぼくはでんしゃ」は圧巻。あんなにも声質の違う二人の絶妙なハーモニーは死ぬまでに一度くらい聞いておかないと損しますね。
なんだかこうして考えると、このビデオ本当に大丈夫なのか?
ポンキッキ好きの大人にとってあまりいい編集じゃないんじゃないのか?いやこの話は前したんでいいんですが、にしても「パタパタママ」がないから家族関係の歌ってのがないのかな。振り返ると「てんしのおしっこ」がちょっと家族関係に触れてるぐらいであとはあんまりないな。
朝寝坊したから大変という、なんとかロックって歌もあったけど入ってないし。
なんか文句ばっか言ってますが、断じて全く駄目だったというわけではないです。ただ、こうあってほしかったなあ、という想いが強いだけで。
さて、今回のこの一連の「ポンキッキビデオ購入の顛末」については、今回をもって最終回ということになります。
でも言いたいことを思い出したら書き直したり付け加えたりすると思いますし、よくわからなかった部分については指摘を頂ければ注釈の一つもつけていきたいと思います。
ただ何が訴えたかったかって、ポンキッキの歌は最高だからみんな聞いて、というだけのことであって、編集の仕方についての愚痴等は付け加えみたいなもんなんですけどね。ほんとに。
幼児情操教育という言葉に則って何かを作るなら、こんな作り方してほしくねーよという個人的文句と言うか……まあ、要するに個人的な話ですね。
歌だけでも興味のある方がありましたら、お近くの結構昔からやってるレンタル屋に行けば、ポンキッキベストアルバムの2、3枚は置いてあるはずです。のりもの特集とか、たいそう特集とかじゃなくて、最新ベスト集とかスーパーヒット集と書いてあるものを借りることをお薦めします。
特にベロベロバアがあれば必ず借りてください。後悔させませんから。
それではこのあたりで。
多分歌についてはまだまだこだわると思いますが。