「プウちゃん」シリーズとは?
〜基本豆知識編〜



 プウちゃんって可愛いんだよな・・・・・・。
 可愛くない?絶対可愛いよね?!────と力説したところで、一体何人の人から賛同が得られるのだか、全く想像がつきません。
 プウちゃんが可愛くないっていうことではないと思う。
 誰も知らないか覚えてないんじゃないかってことだ。
 なにしろ私も大幅に忘れてたからな!だって、ポンキッキの終盤には一本たりとも放映されてなかったもん。そりゃ記憶も薄れるってもんさ。
 ということで。
 今までプウちゃんプウちゃんと言葉だけは出してきたけど、今後彼の功績を考えるにあたってちょっと詳しくプウちゃんコーナーについて説明したいと思います。
 誰もが「可愛いよな!」と返せるように、簡単にかつ簡潔にってとこで。
 知らん人は謎でしかないからな。
 その前に、まず御礼をさせていただきます。
 資料いただきましてありがとうございました。こんな大量のプウちゃんが見れる日がくるとは思ってなかったし、もうこれに出演の人々全部可愛くて笑いがとまらないです。素晴らしいです。
 あと、以前にやってた「ビデオ感想」の中で、1本につき1本のプウちゃん映像が入ってたんでいちいち紹介してるから、そこで雰囲気つかんでもらうのもいいかもしれません。


1)「プウちゃん」の基本要素
 さて。
 ポンキッキでは定番になってるキャラクターがいろいろあります。
 もちろんガチャピンムック等の存在は定番だ。その上、一体他に何があるのかって言われるかもしれない。しかしね、もっと視野を広げてみるとですね、そういう本気で万人が知ってるようなレギュラーでなくて────見てる人でないとはっきり語れないけどでもレギュラーじゃんってのもいたじゃない。その辺りを思い出してもらいたい。
 例えば番組内で流されるアニメシリーズだったり人形劇だったりとか。
 これまたOPの掛け声くらいしか覚えてないんだが「アップルポップ」ってのもあったし、「お天気ボーイズ」にしてもこの部類に入るはずだ。コーナーがレギュラーってことは、番組のレギュラーと考えても差し支えないはずだ。
 ただ、今挙げた二者は、「物語」として番組に使われてた定番なのですね。機関車トーマスにもそれは言える。
 それらは一つの独立した方向性を持ったもの。別段「ポンキッキ」という枠でやる必要もないと言えばそうなのかもなあと思えなくもない、という番組内番組みたいなものだ。
 そりゃここで放送する以上、どれもがなんらかの教訓を内包した物語ではあるし、それぞれ人気もでそうなキャラクターでしたが、それらは本当に単なる「お話」であって「教育系映像」じゃあなかった。そう。「教育」が前面ではない。そこがプウちゃんと違うとこで、仮にあれらアニメ等は一本ほんの数分のものだとしても────やっぱりイメージとしてもスポットとは呼べないでしょう?
 トーマスなんて完全に違う。
 スポットと呼称するには、何か違和感がある。
 そう。
 スポット。
 そこが「プウちゃん」との違いです。
 前者と違い、「プウちゃん」というシリーズはどう見積もっても、それ単独で放送することは困難なのだ。
 基本的に「プウちゃん」はアニメだ。ほんの1・2分の。いろんなキャラがいて、他に見られるストレートな教育スポットとは違いそのキャラたちにはちゃんと人格があって、交流があって、多少なりともドラマはある。けれど上記に挙げたもののような「物語」ではない。完全な教育のツールであって、純粋な物語ではないのです。
 そりゃ、彼らでお話を作れないことはない。そんくらいキャラクターはかなり濃い。
 しかし現実にはOPもEDもなく、内容もオチもそれなり過ぎてミニコーナーだからこそ許される程度のもの。世界観は抽象的で何の説明もされず、出てくるキャラクターにも必然性蓋然性は見られない。そしてなによりも、いやそれ故にか────やはり彼らは学習ツールという枠からはみ出た動きは全くしない
 登場するのは主にプウちゃん。当然だが。
 主役であり、トーマスと違って出演しないときはない。当然だ。プウちゃんあってのアニメであり、彼がいるからこそこのアニメは成り立っているのだから。
 なんたって、制作の根底にあるのは多分、プウちゃんの万能すぎる変身能力。
 だって自ら自分の名前の由来について、「ぷうって膨れて形が変えられるからプウちゃん」ってコメントが出てんですよ?変身部分が重要なことは明白だ。
 他によく見かけるレギュラー陣としては、ニャンさん、ダンちゃん、ペッちゃん(仮名。そう名乗っていたように聞こえたが自信ない)、ワンさんの4名がいる。順に猫・こども・プウちゃんの弟に見えて仕方ない幼児・犬の造形をしていて、作品の半数は彼らとプウちゃんの絡みで構成される。
 残り半分はゲストキャラか、プウちゃん一人でうろうろしながら動物や物を相手にいろいろやってた。
 題材は大体半々の割合で接続詞等の国語系か、数字を数える等の算数系にしぼられる。残ったものは、挨拶等のしつけらしきもの、物の形や特徴の見分け方についてになっていた。
 例えば、1〜10までを変身しつつ数えてみるとか。
 大小を順番に並べようとか。
 「と」と「か」の違いを、「りんごとみかんとバナナ」「りんごかみかんかバナナ」って例文を用いて身をもって体験するとか。
 鳴き声に対応してプウちゃんが変形してみせるとか。
 「こんなときなんていうのおじさん」は、うちでは取り上げすぎてて定番になってしまった人ですね。
 そんなこんな。
 やはりどこをどう切り口にしてみても、教育系スポットという枠は出ない。
 それはいっそ清々しいほどに。
 それが「プウちゃん」です。
 まあなあ。
 仮に今の時代に作り出されたキャラクターならば、あの妖怪コンビ並みの商品展開をし、もっと違う切り口の作品を見せられることになったのだろうと予測するけどさ、それがいいことなのかどうなのかは微妙だと私は思う。
 いや、多分、商品展開はかなり喜ぶとは思うが・・・・・・扱われ方を思うとなあ、彼らと勉強できたから好感度がすごいのであって、それ以外のものが混ざったときにはもしかしたら興醒めしていたかもしれないでしょう。それこそえくぼ王子のように。いや、あんなセンスないことにはなんないと期待はするが。
 ともかく、見たことないからわからないけど、そういう可能性だってあったわけだ。
 まあ今後一切可能性のないことをのたまっていても仕方あるまい。
 ということで。
 上記がおおまかな「プウちゃん」コーナーの基本要素でした。


2)そしてプウちゃんの特徴
 上記までをずらずら書いてて思ったんだが、文章にしてみれば、さして他のスポットと大差ないものであるのに、何故にここまで私がコレを推すのかちょっと不思議になってこないか?
 どうだろう。
 私は理由を知ってるが、読んでる分には他と変わりない単なるスポットだもんな。
 じゃあ、何故私がここまで「プウちゃん」を推すかということを考えます。というか、発表します。まあ最初に書いてんだからわかってるよと呆れられてるかもしれんが────理由は一つ。プウちゃんが可愛いからだ。
 これしかない。
 可愛い。
 本気で。
 くいしんぼんとは別の方向で可愛い過ぎる。
 これは、この偏った私の嗜好を考慮しても、誰にも文句は言わせない結論だと自負する。あの子は可愛いのだ。
 とりあえず、彼らはこんな姿をしている。

 左から、プウちゃん、ニャンさん、ダンちゃん、ワンさん、こんなときなんていうのおじさんとプウちゃんです。
 まあ、ありがちな絵と言われれば、それまでっちゃあそうなんだよな。絵としては普通かもしれん。
 しかしこいつらがアニメとして動き出すと、それはもうものすごいことになるのだ。だってテレビだから動いて喋るでしょう。ポンキッキってのはテレビ番組で、テレビで表現できるあらゆる視覚聴覚効果を駆使して我々のハートをがっちりキャッチしてくれるじゃないか。プウちゃんはそれがもろに決まったといって差し支えないです。
 抽象的な背景、基本的に目に優しい淡い色合い、そういう部分も確かにいい。
 しかしメインはプウちゃんで、この子の可愛さでこれは成り立ってる。
 何故あの子はこんなにも可愛いのか。
 ────考えたのだが、まず、丸いからじゃないかと。
 どいつもなんとなく丸みを帯びてて角がない。特にプウちゃんは小さくて丸い。人は丸いものを可愛いと認識する機能があるらしいが、丸っこく表現されるプウちゃんはその点で合格点は取れるはずだ。
 あと、この子、やればできる子なのです。
 変身変身と言ってるが、本気で変身するからねこの子。形だけでなく、色や大きさまで変化させ、ありえないものにまで化ける。数字とか。おまえ自身の質量はどこいったんだよと心配になる程の変身っぷりだ。
 そして、たまにもれる、プウちゃんの含蓄ある言葉。
 本人にその気はないのは重々承知しているが、それでもやけに胸を打つ言葉をさらりと言ってのける。「(自分が他のものだったらみんな困ることが起こるかもしれないから)だからプウちゃんはこのままでいよっと」とか。・・・・・・・・・状況を説明してないので伝わり難いな。
 この子の、「僕、プウちゃん」って口調がすごくいいということです。
 「他の何者でもなく僕はプウちゃんであることに誇りを持ってる!」と意訳してしまいたくなるほど、その言葉は力強いのです。こっちまで「このままでいいかしら」とか思わされる。多分そこは錯覚だと思うけど。
 性格としても素直で明るく年下を可愛がる完璧超人並みの幼児だ。素晴らしい。
 これだけあれば可愛がるに充分だろう。こんなにいい子は他にはいない。
 しかしここで、この上更にとどめの要素を一つ、提示しておきたい。ダメ押しだ。
 これが肝要なんですよ。
 この子、声が、ものすごく可愛いのだ。
 姿でも性格でもなく、声が。
 絵で見てても絶対に伝わらない要素なので申し訳ないが、私、こんなに可愛く喋る幼児キャラを他に知らない。
 あれはある意味神技だと思うのです。
 だからね、丸くて性格良くて将来性もあり破壊的に声が可愛いキャラクターがですよ、これが可愛くなくてなんだというのですか。ね?可愛いでしょ?可愛いと言え!
 多分、このデザインよりも、あの「声」が私をメロメロにさせてんだと思う。
 「僕、プウちゃん」とか言われるとか言われるだけで和むしさ。「ぼーくのパンですー」って連呼しながら歩かれたら、「もうっ、お前のパンでいいよっ」て無条件に思えてしまう。
 あの声はすごい。あれを選択した番組はすごい。もうなんかこう、プウちゃんは可愛いし、なんかいろいろ凄いんだよ!


 ・・・・・・興奮してますな。
 ね、だからさ、そんな子が活躍するスポットが面白くないわけないじゃないですか。
 それに可愛いのは彼だけでもないわけで。
 思ったよりガキじみたにゃんさん、メンバー中で一番大人のワンさん、プウちゃんの弟のようにしか見えないペッくん(仮称。自信ない)の声の可愛さも素晴らしく、ダンちゃんにいたってはハンプティダンプティ並みの丸さを披露してくれる。いやむしろ、造形がそれを基にしてるから「ダンちゃん」なのかもしれん。
 他のゲストキャラもいい。大体丸いし。こんなときなんていうのおじさんがいるという、そのことだけでも「プウちゃん」を肯定するに余りある。
 また、話の構成というか、オチが結構投げやりなとこがあっていいんだよな。投げやりってのと、「答えは画面の向こうの君たちに任せるよ」っていう、幼児たちへ考えさせる方向の結論を持ってきたりする、あーいうのとかあっていいと思う。
 結論はあるけど、過程が結構シュールだとか。
 なにしろプウちゃんの変身するサマがなによりもシュールということもあるしな。
 つーことでこのスポット、知ってるものならなんにでも変身できる可愛いプウちゃんを中心とし、なんだか可愛い人たちが織り成すちょっとシュールでほんわかした世界観を舞台とした、声だけ聞いてても異様に和める1〜2分のアニメということになります。
 伝わったでしょうか。
 伝わってくれ。頼む。
 今までもそうでしたが、今後もこの程度の知識は持ってるものと前提して話を進めますので、プウちゃんに触れる際にはこの辺りの事を思い出してもらえると助かります。
 ということで。


 次回は多分、とある王子との比較に行きたいと考えてます。
 ありがとうございました。 
 

 

2008年4月28日

もどる