無意味シリーズ

取ってみた集計に基づく、限りなくどうでもいい考察



(敬称略)
 私が独自に調べまわり、ポンキッキかそうでないのか判断しづらいものの、「こりゃポンキッキで使用された歌だよ!」と信じるしかないものが全部で300曲もあったりする。
 これはすごい数だと思わない?
 全部知ってたらそりゃ大変なことだ。
 私がまだ入手できていない、知らない曲もあるだろうから、曲数はさらに多いだろうしさ。しかもミニコーナーみたいだった「全英語詞の歌」は表にいれてない。なんか「early in the morning」と「赤ちゃんと母親の関係を賛美する歌」(この2者は桜小路のイメージであって、実際のタイトル・内容は知らん)みたいなやつ。そして私が実際に知る曲は100曲にも満たないんだろうなあ────などと落ち込むあたり、ポンキッキの歴史みたいなものを感じずにはいられません。
 そこでですね、今回はポンキッキの歌に関する統計を唐突にとってみました。なんか夜中にエクセルで一生懸命集計したり並べ替えたりしている自分が妙な気がしてくるくらい、一心不乱に頑張ってみました。頑張るほどの成果がでていないのが悔しいけどね。
 ということで、以下、びっくりなデータですよ。
 びっくりしやがれ。


1.歌手編
 数えたら169人の人が歌ってました。
 ちなみに「ポンキッキ児童合唱団」とか「世田谷ジュニア少年合唱団」とかいうのも1人と考えての数字です。一人2〜3曲歌っているという勘定になりますね、単純にいくと。 
 でも、それもちょっとした数字のトリックで、例えば「ベロベロバア」なんかはリードボーカルのニッチモ以外にもムック・ガチャピンが歌っているわけですね。そういう場合も小分けして人数のうちにいれてしまったんで、曲に対して人が多い・持ち歌が多すぎるという感があるかもしれないね。
 とりあえず1回しか歌ってない人が112人もいたりした。
 例えば「はなのにっぽんさのよいよい」の片岡鶴太郎、男か女か字面じゃわかんないパンチョ加賀美なんて人は1回きりだ。「ごろちゃん」のすぺぺさんの声は結構良かったと思うのだが一度きりのようだし────複数起用されるための基準ってどこかにあるんだろうか?
 ・・・・・・と思って、翻って最も多い人を捜してみました。
 なんのことはない。予想通り。
 ガチャピンが一位で21回。鼻の差でムックが20回。
 彼らはいろんなところで、リードボーカルとしてでなくバックコーラスや掛け声で歌に参加する頻度が高いんですよ。例えば「ベロベロバア」なんかは歌うっていうより「あ、そうか」だの「そろそろ終わり」だのという掛け声・合いの手で出演するけどそれも数に入るから自然起用としての数は多くなる。・・・・・・にしても、ムックは「こんこんこんのこぎつねさん」という強みを持っているのになんでガチャピンに負けるかなあ。
 ────まあ、これは番組開始当初から出演しているということ、マスコットであるということ、その他の作用が働いての結果だろうと思われる。ポンキッキファミリーコンサート用に曲も作られるだろうし、それに参加する彼らや兄さん姉さんの歌も出てくるだろうから、レギュラーという位置にいれば歌う回数が増えるのは当然の帰結だ。
 実際、山ちゃん直ちゃんは10曲前後の持ち歌がある。山ちゃんが1曲リードしてるんだけど、それは「かいぶん21めんそう」に起用されてるからだ。「みんなともだち」や「ゴーゴージャンプ」その他の「みんなで歌う」的曲に二人一緒での参加が多く、数が近いのは当然だ。
 姉さんも、もえみ姉さん(10曲)、和美姉さん(9曲)、いずみ姉さん(9曲)、美奈子姉さん(5曲)、三輪優子(5曲)と上位ランクに食い込んでいる。レギュラーであるのだから、これも当然の話。三輪優子はあんだけ短い期間にも係わらず5曲も歌っているところでレギュラーの強みを感じさせられる。歌下手なのに────1曲きりの112人に申し訳ないよな、と私が思ってしまうよ。
 そう。
 ということは、2曲以上は57人しかいないし、5曲以上に至っては19人しかいない。169人中19人!1割強の確率ですよ。その中になんとか滑り込めた三輪優子────良かったな、姉さんとして番組に出られて。
 二桁も歌っている人は7人。そのうち4人はレギュラー陣。
 残り3組はすごいですよね。「歌」だけで歴史に名を残してるんだから。誰か知りたい?当たり前か。そりゃあれですよ。
 のこいのこ(18曲)。
 ロイヤルナイツ(12曲)。
 ぶんけかな(10曲)。

 ────やっぱりぶんけかなは凄いなあ。ポンキッキの歴史の半分くらいで、10曲の歌を残し、それが大概皆の記憶に残ってんだもんな。「おっぱいがいっぱい」とか「風の花束」とかね。レギュラーたちは「コーラスでもOK」という姿勢で計算したから上位にいるだけで、リードボーカルオンリーとかだと、こんな驚異的な数字を持つ者はいないよ。
 ということはまあ、のこいのこはもっと凄いってことなんだけどね。コーラス等を除けばぶっちぎりの1位じゃないか。
 のこいのこと言えば「パタパタママ」「まる・さんかく・しかく」「はたらくくるま1」「このみちどんどん」とかだよな。あの、妙に伸びるはきはきした声、リズミカル過ぎて逆に精神を逆撫でされるような高音域、幼児番組に欠かせない歌手だと断言できます。18曲ですよ。普通なら考えられない数値だ。
 ・・・・・・にしても、ロイヤルナイツって誰なんですかい。
 曲名確認しても、私が知っている歌なんて歌ってねえよ。「仮面ハッテナー」ってなんだろう・・・気になるよう。私的には「ダークダックス系?」とか思ってしまうのですが。
 記憶に残る子門真人は案外少なくて次点の9曲なんだよね。それでも凄い話なんだが。
 子門真人といえば、私の中では「およげ!たいやきくん」よりも「ぼくはでんしゃ」なんだよな。「ホネホネロック」とかね。あの妙に低音でドスの効いた声がたまらんなあ、と思うもののポンキッキ児童合唱団とともに歌っている「そりゃないよ」っていう曲は一体なんなんだろう?タイトルだけ見ると、何かに失敗したり裏切られたりした人が「そりゃあねえでしょう」と溜息ついてる場面が想像できるんですが。
 違うか。
 イメージとしては、本間勇輔(この人は歌よりも曲作ってた)、窓花さなえあたりが上位ランクしてるんじゃないかなと思ってたんですけどね。妙に頭に残りません?窓花さなえ。「2100ねんガチャピンキッド」「はたらくくるま3」あたりなんですけどね、これって結局私が見ていた数年間にたまたまヒットした曲だったから頭に残ってんのかな。
 二人とも3曲、4曲と複数あるものの多いとは言えない数字でした。
 そういや、かいばしらず(「おてんきボーイズのテーマ」他)も3曲持ってんだ。すごーい。


 ────ということで、こうやっていろいろ持ってきてみても、何故のこいのこがあんなに歌ってるのか、逆に1回しか歌ってない人は何故なのか?なんてわかるわけもないことでした。
 有名人系(幼児番組界ではなく世間一般的に認知されている人という意)の人が1曲しかないっていうのはまだわかる気がしないでもないけどさ。偶然とか、その時有名だったからとか、別にこの番組のために作られた歌でないのかもしれないしね。2回以上歌うのは、原由子(かいじゅうのうた、星のハーモニー)・大竹しのぶ(こころくん・こころさん他)・なぎらけんいち(いっぽんでもにんじん他)くらいのものか?アルフィーは「もじさがしのうた あ・い・う・え・お」で5曲持ってるけど、それってどこかずるい気がするから除外したいし。
 他にもチェッカーズ(ガチョウの物語)・田原俊彦(NINJIN娘)・ケントギルバート(ケンカのあとは)・オスマンサンコン(ジャンボダンス)・西田敏行(せかいはおどる)・上條恒彦(かいじゅうがまちにやってきた)・川村結花(TIME)・矢野顕子(ごめんなさいoh yeah)・戸田恵子(機関車トーマス)・ラッキイ池田(ドスコイ)等も歌ってるが一回きりだね。確か光GENJIもいた気がしないでもないけど、記憶が判然としないから気にしないということで。
 まあ・・・谷啓の「オムライスチョンボNO.5」も気になるところだが・・・・・・確か、「サディスティック19(白泉社/立花晶)」というコミックの空きページで触れられていたが、原曲は聞いたことないしなあ。
 レギュラー陣が多いのは前述のことでいいでしょう。
 体操関係とかだって、姉さんが歌って姉さんが踊った方が楽しそうだしさ。
 そう考えるとやはりあの3組の異常なまでの曲数の伸びが奇妙だな。
 のこいのこは、その歌声が幼児番組にあっていたから?
 ぶんけかなは、等身大の幼い声を起用することで、視聴者である子供たちに親近感を与えたかった?
 ロイヤルナイツは・・・なんなんだろう。わかんないよ。
 ま、この人たちが偉大である、という事実に変わりは無いんだけどさ。
 そんなわけで、こんな意味不明なとこにも目を向けて歌聴いてると、ちょっと面白いかも、という話でした。


2.作詞・作曲・編曲とか
 ここには一種の法則があります。
 作詞はおいといて、作曲編曲は同じ人がやることが多い、みたいな。まああり得ない話ではないし、むしろ当然かもと思うものだが。
 勿論作詞作曲を両方やっちゃう欲張り屋さんとかもいるものだが、まあ大概そういうことするのって、皆に知られた「ミュージシャン」みたいな人がやってたりするね。才能をひけらかしたいのか?嘘嘘。
 で、問題の作詞者ランキングなんすが、こりゃもうぶっちぎりで二人の人に大賞をあげたいと思う次第ですよ。
 高田ひろお(22曲)。
 伊藤アキラ(20曲)。

 あとはいきなり海友彦の9曲に減ってしまうんで、この二人がチャンピオンなのは間違いなし。でも、なんで2曲差があるのに2人に、かっていうと、なんとなく2人の年代時期の差なんすよね。
 高田ひろおっていう人、たいやきくん、パタパタママ、ホネホネロックなどの代表曲を書いてるんだけど、どれもなんだか昔のものっぽい。私が知らない歌が半数以上を占めてます。
 対して、伊藤アキラ。はたらくくるま、ぼくはでんしゃ、アラッ!でんわ、げんきたいそうポンキッキなど、どっちかっていうと私にとって身近な曲を作っていることが多い。この人の曲は全部知ってるし、歌えるし、名曲ぞろい。
 要するに、前半高田さん、後半伊藤さんが多く作ってたんだろう。
 この2人がポンキッキの偉大な歌の歴史を作り出したのだ!!────────と言っても過言じゃないと思うんで、そういうことで。


 じゃあ曲の方はどうか?
 これは大方4人の人間に絞られます。
 藤家虹ニ(作曲26・編曲25)
 佐瀬寿一(作曲23・編曲22)
 越部信義(作曲18・編曲14)
 小山田暁(作曲13・編曲13)

ね、大概同じ数でしょ。作曲したからついでに編曲もしてんの。
 ただ────なんというか・・・・・・こいつら全員、私に馴染みのある歌に係わっちゃいねえ(笑)。
 どっちかっていうと、本間勇輔(トンガリたいそう・ベロベロバア他)・中川ひろたか(ゴーゴージャンプ他)の方がいい。あと、次点で8曲のいけたけし。こいつぁいいよ。
 せかいはおどる・はなのにっぽん〜・こんこんこんのこぎつねさん他を熱く作曲していらっしゃる。要するに、私が知っている、私が好きな歌、ということになるのだが。
 前述四天王に関しては、やっぱり、私が見てない頃、私がポンキッキをバカにしていた頃に曲を書いてたんじゃないかなあと思う。藤家さんなんて、26曲中頑張っても2曲ぐらいしか知っていると胸はっていえる曲がない。
 佐瀬さんで7曲ぐらいか?この人はパタパタママ系の、嫌にノリノリな曲が得意と見ました。
 だからね、結局桜小路的に考える結論としては。
 昔のポンキッキって歌の傾向が似てたんじゃないかな?こういう方向性ならハズレがない、だから同じ人に任せて、きちんとヒットしてた。けど、時代は変わり、幼児の好みも多様化する。パタパタママじゃ追いつかなくなったし、おはなのホテルじゃ大人しすぎる、ということになったんじゃないかな。
 だからいろんな分野の人間に(そこで有名人に走ったということもあろう。小椋桂とか。失敗したみたいだが)曲作りを依頼した。そして、自然近代になるにつれ作詞作曲編曲者は数が多くなっていった、と。
 作曲という点で統計をとっても、晩期に曲書いただろう人の名前はランキングにはあがってこないのはそのためだ。これは番組が多様化した、という時代の流れを反映しているものではないかと思われます。


 さて。
 そんな中、私が一番気になったのが「佐久間正英」。
 この人ってアレっすかね?GLAYとかジュディマリとかセンチメンタルバス(違ったっけ?)とかゆずとかのプロデューサーやってる人。自分でもなんかバンド持ってたけど。
 「1・2・3」と「ABCのうた」ってのを手がけてんですよ。
 前者は知らないけど、後者の「ABCのうた」ってもしかしてミニコーナーみたいな感じでアルファベットを覚えさせようとしたときの、あの曲なのかな。ありゃ背のたっかい黒人が薄暗くライトアップされたところに唐突に現れ、過剰なラップ調で「エイ、ビイ、シイ、エイビイシイディ・・・・・・」と2回くらい歌うやつだった。あれって佐久間さんが作ったのか?違うかな。
 まあ他にも、宇崎竜童(「ほいでもってブンブン(子供編)」・・・・・・なんだこれ?)・南こうせつ(こころくん・こころさん)・玉置浩司(どこからきたの)・かまやつひろし(かえらなかった時計屋さん)なんかが作ってますよ。


 ちなみに、ラッキイ池田が「ドスコイ」の歌詞書いてるよね。
 まあまとめて何が言いたいかっていうと、別に大したものはなく、「ああそうなんだあ」と思うだけですよ。ただ、300曲という中でこれだけの人が曲に携わっているという事実、その中でもポンキッキという一時代の中で更に歌という分野を確立させ今の時代に少なからず影響を与えた人ってすごいよなって思うのです。
 まあ影響与えられてる人って、20代以上の人たちだと思うけど。
 ポンキッキの歌って心に残りません?ためになる、とかじゃなくてなんか可笑しいみたいな。
 うちの姉は「おっぱいがいっぱい」が心に残るらしい。私はやっぱり「ベロベロバア」がダントツだけど、他にもとにかく誰かに聞いて欲しい曲がいっぱいある。特にぶんけかなの歌。
 自分の気に入りの歌たちが同じ人が書いてる、歌っている、と気付いた時不思議な気分になりますよ。私はぶんけかなが至る所に目に付くので気になりましたもん。
 そんな目で曲一覧表を見るといいかも。


 で。
 関係ないけど、ポンキッキといえば振り付けは知念正文だよね。
 そして、映像作る人で「ベロベロバア」と「かいぶん21めんそう」の造形って同じ人なんだよ。
 「あ、やっぱり。おかしいもんね」と納得できます。
 ただそんだけなんだが。

おわり

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