その声は一体どこからでていたんですか?
〜ぶんけかな特集〜
(以下敬称略)
ポンキッキの歌声として、誰の声が一番耳に残ってますか?
なんかこーいう話ばっかねちねち書いてますが、まあいいじゃないですか。耳に残る声っつーことは、売れた歌か多く歌を歌っていた人かどっちかっつーことだと思うんですわ。
例えば子門真人。代表ですね。
「およげ!たいやきくん」がバカ売れした後、ポンキッキといわずアニメソングとかけっこーてがけ、一部の人間に多大な影響を与えています。
でもさ、ポンキッキには代表的歌手がけっこーいましたよね。
その中でも一番記憶に残りやすい、むしろ、ポンキッキと言えばこの人!と断言できる人がいて、それが勿論今回の特集の主役であるぶんけかなその人なわけである。
先日4月11日、恐らく本物であろうと思われる人が掲示板に来てくださいました。恐らくっつーのはまあ、相手が見えないメディアの関係上確実に確認が取れないということで便宜上使っている言葉で私は信じてますけどね。
きゃー!超うれしー!!ということで今回の特集です。安易ですな。
でもさ、私の仲間内にとってみれば、彼女は伝説の人物なんですよ。伝説というか、ポンキッキに欠けることを許されない人?
嬉しさでの舞い上がり方もちょっと派手ですよ。
ということで、桜小路なりのぶんけかな追想録です。
(今回の特集で勝手に資料を引用してます。「ぶんけかなちゃん歌のリスト」の渡邊たけし様、APPという恐らくポンキッキのシングルCDかレコードを作成していたのではないか?と思われる会社のデータベースです。お暇な方は訪れてみてください。あと、ぶんけかな様本人からの証言をもとに構成します)
ぶんけかなの歌は現在確認できる限りで、11曲存在します。羅列すると、
@ おっぱいがいっぱい…これなくしてポンキッキは語れない、ちょっとエッチ気味な歌。
A ピンクのバク…すいません。未確認です。
B ねむねむのひつじ…題名通り眠くなりそうなのんびりした歌
C ドキドキドン!一年生…学校に対する認識が妙な卒園間近の幼稚園児の叫び
D ぼくはでんしゃ…電車に係わる人を歌おうと思ったらあまり役職がなくて苦し紛れに作ったような歌
E アラッ!でんわ…電話のとり方の基本を叩き込む名曲
F 8月ってすてき…子供の夏休みをのどかに描く
G てんしのおしっこ…雨の正体について衝撃的な話が暴露されます
H でんしゃのなかはおもちゃばこ…電車に乗ってる人の観察日記
I 風の花束…ご存知ポンキッキのエンディングになった名曲
J 夢の砂…麻宮騎亜の「DARK ANGEL」のCDドラマ主題歌らしいけど、未確認。そりゃ確認しとかんとな。
こんな感じですか?なんつーか個人的にはラストの曲気になりますね。麻宮騎亜の漫画でぶんけかなの歌なんですか?滅茶滅茶気になるっちゅーねん。
で、ここでちょっと気になる人が出てくるんですね。
「てんしのおしっこ」「ねむねむのひつじ」で一緒に歌っている「ぶんけまりこ」という人。
曲名だけ書いて気になると言われてもなんのことやらわかんないね。でもとりあえずその2曲は2人で歌ってんですよ。大人の声と子供の声。真面目に考えれば血縁関係なのかなって思うけど、同姓の関係ない人かもしんないじゃん?
そんで、ぶんけまりこという人は、「きんこんかんのうた」とか歌ってます。
優しい穏やかな声、その上曲自体ものんびりしすぎているというのもあって、私の好きな部類に入る歌ではなかったんですよ。実は。でもさ、歌ってる人が「ぶんけまりこ」となってると「ぶんけかなとの関係はどうなんですか?!」って思うじゃないっすか。
なんなんだろう?ポンキッキ見始めて以来のこの疑問、本人さんからの話で簡単に解決してしまいました。
お母さんだそうです。
なーんだ。やっぱりそうなのかー。そんなもんだよなー。
簡単に納得したあと、新たな衝撃が走ります。
なんと、ぶんけまりこさんはNHKの「できるかな?」のあの歌を歌ってるんですってよ!すげえ!「さてさてふふー」って歌ってるんですよ!うおー、すげー、そうだったのかよ、早く言ってくれよ!
で、人生最大の謎が解けたところで、本題のぶんけかなの曲に戻りましょう。
上記に掲げた曲順ですが、サッちゃん以下を除けば一応年代順に並べてあります(証言に基づいてます)。
そして確かに、この順番で世に発表されてたような気がします(「おっぱいがいっぱい」はすげえ古い印象があるし、「風の花束」は私がポンキッキにはまっていたちょうどその時のエンディングですから比較的新しいものだと推測できる)。
えっとですね、ぶんけかな年齢でいくと、@は小学一年、ABは小学2年、CDは小学3年、Eは小学4年、FGは小学5年、Hは小学6年、Iはとんで中学2年ですね。
すみません。以前どっかで、「子供でなく声優が歌ってる云々」と勝手に憶測してましたが忘れてください。
そして未確認の「夢の砂」は高校1、2年あたりだとふんでますがよくわかんないっす。こりゃマジでCD探して確認しようかな。「DARK ANGEL」なんて表紙しか見たことないけども。
それにしてもこの年齢を見る限りですごいと思いませんか?
私が小学生の頃、聞くに耐えないくらい音痴の極地だったし、もし上手かったとしても商業価値のある声ではなかったはずだ。まだ聞けるようになったのはカラオケ行き始めてからこっちだから高校卒業するあたりだってば。すごいなあ、小学生であの歌が歌えるとは。
で、APP COMPANYのエピソード集を見るとCに関する思い出話が載ってる。概要としては、「(ぶんけかなには)絶対音感をもった音感と歌唱力にびっくりした憶えがある」という話になっていた。
確かに歌唱力はすごいと思う。いや、リアルタイムで聞いてた頃は、歌ってるのが子供というのに半信半疑なところがあったんで、うまくても不思議じゃないという意識があったが今は違う。やっぱ凄いんだこの人。
だって、Cの2年前には「おっぱいがいっぱい」で本格的に仕事を始めたって話なんだよ?厳密に言えばそれ以前からちょくちょく歌ってたんだろうし、なんにしろ「おっぱいがいっぱい」を小1で歌いきれるという事実に全面降伏だ。
そこで今順番に曲を聴いてみました。
CD等持ってる人も年代順に聞いてみてください。聞きましたか?
まず驚かされるのは声質の変化のなさ。けなしてるわけじゃなく、本当に永遠の幼児声なんだよ。声優が同じ声を出しつづけてるのか、子供が普通に歌ってるのか、これじゃあ本当に判断のつけようがないと思う。
端的に言えば松田聖子の声はデビュー当時からあんまり変わらないが、それと似たようなもんだろ?これってすごいことなんだよ。しかも小学→中学というのは第2時性徴期にあたり、女の子といえども微妙な声質の変化はあるものだ。と思う。
なのにこの変化のなさはなんだ(笑)。
私はどこまでも彼女についていきますよ。
────とかなんとか言いつつも、曲聞いた人、気付いてると思います。
声質の変化はなくとも、着実に彼女の歌声は変わってるんです。
「おっぱいがいっぱい」の声は本当に幼い。疑いもなく。5、6歳の子が与えられた歌を上手くこなせるよう一生懸命歌っているという感じですね。素質はあるけど鍛錬がないので、一生懸命歌うことで技術をカバーしようとし、逆にそれが売りとなっていい曲に仕上がったのではないか?と思います。個人的に。
とんで「ドキドキドン!一年生」。相変わらず同じ声(笑)。
でもどことなく落ち着いてきてるんですよ。仕事に慣れたのか、年齢のマジックか、余裕のでる声になってる。
そして「アラッ!でんわ」。これはもう完璧に自分の仕事をモノにしてる声です。
前の曲との間に「ぼくはでんしゃ」があったのだとしたら、子門真人との仕事を経ることによって、何かを学習したのではないか?と勘繰りたくなるほど落ち着いた声になってきてます。うまいですよ。うなるほどに。
「てんしのおしっこ」になると、この神の声に慣れや落ち着き以上のものが加わります。
それは、「情感」。
小5の歌声に「情感」が加わるのって恐ろしいことですよ。そりゃ今は妙に幼い子供達が次々にデビューするご時世だが、ぶんけかなの頃と今の状況は違う。あの頃はまだ小学生がデビューするという概念はなかったし、今だって小学生全員が声に感情こめて歌えるようなけったいな世界じゃないだろう。
このある意味完成された彼女の声と、母親・ぶんけまりこの声との絶妙なデュオが穏やか過ぎる日常の風景を思い浮かばせる。
最後の「風の花束」は何もいうことはありません。
幼児声のまま完璧に歌ってくれてます。今すげえノリノリで聞いちゃったよ。歴史に残る名曲として子々孫々まで語り継いでいきたいものです。
彼女の声の変化というのは上記に示す通り、歌の上達における変化であって声質の変化ではないです。
だから、これらの歌が全部出きったあと、順不同に再放送される歌を聴いて、私自身がこの人は何歳でどういう人なのか?という疑問を持つのは当然のことだと断言します。
「てんしのおしっこ」なんてかなり最近のものかと思ったら結構昔だし、「おっぱいがいっぱい」は番組当初の歌だと勝手に思ってたら全然違うっぽいし。なんというか、画面の絵柄としても、古臭いものと新しいものが混在してたし、昔でた歌を再放送してもいいというスタンスが混乱のもとだと思われる。
しかし。
逆に考えればこれはすごいことなのだ。
ポンキッキの歌といえば、人気ないものはすぐに落ちぶれていく。反響がなければ放送はしない。分かりやすいですね。
何度も繰り返して申し訳ないが「どこからきたの」は作成当時しか歌われなかった。
けれど、ぶんけかなが歌う歌ほど繰り返し繰り返し繰り返し放送された歌はない。
「アラッ!でんわ」「ドキドキドン!一年生」は永遠の名作として残る。「おっぱいがいっぱい」はポンキッキ晩期においてもごくたまに電波にのった。「ぼくはでんしゃ」もよく見かけたものだ。
たまたまいい歌にあたったのだ、と言われるとぐうの音もでないが、年に十数曲の歌をリリースするという驚異的な番組において、ポンキッキ内のものと確認できるだけでたった10曲前後しか歌っていないこの少女の歌がこんなにも皆の心に残り続けているという事実は認めるべきではないだろうか?
これは単に「私が見ていた時期だから」ではなく、番組全般でそれほど目だって語り継がれる曲がないということを前提に考えての結論である。
あー、もう一回「風の花束」聞こ。
「ハローマイフレンズ(柴田夏乃)」より秀逸な曲です。
そりゃ勿論ぶんけかなだからさ!
おわり