ソドウ島の規模と収入財源
←ソドウ島の現在地予想図(仮)
ということで機関車トーマスの舞台がどんな島なのか、ってのを考えてみたいと思いますよ。「どんな」って言っても、風景とかなんてのは番組見てればわかるものなんでそういうことではなくて、規模とかそういう統計的な話で進めます。
多分、そう言ってても大したことにはならんと思うがね。
とりあえずソドウ島は田舎だ。北海道系のやたら広い平地、点在する農村、空気だけは美味そう、とだけ思っといてくださいよ。
というわけで、ソドウ島の位置という話なんですが。
イギリスの海の上ですね。
グレートブリテン島とアイルランド島の間にあるマン島の真下、ランカシャー地方の西にあたる(ようだ)。
推定になってんのは、私が直接その情報を仕入れたわけじゃないからなんすよ。他にもトーマス関連をやってるサイトがあって、そこを観察してたら地図とか載ってて、説明図から鑑みるにそう結論するしかないということで。関係ないけど、「マン島」ってミステリ系の本とかでたまに見かけませんか?とりあえず森博嗣が犀川&萌絵シリーズの短編で行かなかったっけ?ありゃ違うとこだっけかな。まあそんなこんなで、マン島って妙に身近に感じる地名なんだがそりゃ錯覚なんで今回の話とは全く関係ないね。
で、手に入れたとゆーか確認した図が真実であるとするなら、結構ソドウ島の規模は大きい。一応この大きさの図の縮尺で話を進めていくことにしよう。
とにかく図から想像するにさ、大きいというか大きすぎないか?こりゃ土地の条件にもよるが一個国を作ることも可能だろう。
両隣の島の大きさから計算して南北に80km、東西に50kmはかたい。4000平方km、ってことは40万ha、かなりの大きさだ。日本でいうと岡山県ぐらいの大きさか?東京なんてすっぽり入ってしまうかもしれない、っていか入る。・・・・・・なんで岡山かって?私が広島人だから広島で比べようとしたらサイズ合わなかったんで近場から計算したらそこが丁度良かったんだよ。なんか文句あるか。
ま、そんな、結構広い地域の土地利用は利に適っているというか、単に田舎だからそうするしかなかったというか。とりあえず、「ソドウ島観光用地図」を参照してみてください。
本線が島の南を通ってますね(9番)。地図の黒っぽく塗られた部分が集落だと思うんですよ。左端にナップフォード駅とかいうのがあって、港があって、本線の始点は多分その辺り。トーマスの支線(4番)もそのあたりだし、島の南西部分が人口密集地だというのは合ってるはずだ。そのまま本線をたどっていくと駅がありそうな辺りが黒いんでやっぱりそういうとこが集落なんでしょう。16番は92話の「ゴードンの窓」で新設された駅なんだけど、人がいるからやっぱ駅を作ったんだと思うんだよね。栄えてるのは島の南というのは断言してもいい。
本線の始点から見て北に行けばダックとオリバーが働く海の見える支線、その先にはもうなくなってしまったが鉱山の鉄道跡がある。これは10番あたりの集落がその名残じゃないかなと思うんだけどね。鉱山があったときのデュークの旧い線路(第71話以後参照)が残っているから、鉱山なくなっても残った人たちがもとになった集落かもしれない。
他にも本線から派生する支線はいくつかあって、エドワードの支線とその支線からビル・ベンが働く石切り場へ向かう線路へ繋がっていく。本線をさらに進むと、北へ向かう線路、その先には登山鉄道とさっきでたデュークが働いていた古い線路の名残へここからでもいける。「ゴードンの窓」への支線は島の西側よりにあり、サーハンデルやピーターサムが働く鉱山鉄道(81話以後参照)は島の東側の山の中を走っている。イギリス本土への港は島の東端に位置し、連絡船が数本出ているようだ。こうして数えるだけで、9路線はハット卿が仕切るものになりそうだが、他にもブルーベル鉄道やディーゼルしか入れない駅もあるらしいし、どこかを誰かの鉄道が走っているのかもしれないが、「ソドウ島の全ての機関車を取り仕切る」というナレーターの言葉を信用するなら以上でソドウ島の交通はまかなわれていると決定したい。
まあバスとかも走ってるけどね。
これだけのものがあるにもかかわらず、そんな鉄道の沿線に見えるのは、牧草地、畑、あとは森と海くらいだ。農業林業もしかしたら漁業でこの島は成り立っているとしか思えない。石切り場、鉱山で働く男たちもいるが、鉱山なんて機関車のための石炭を掘る比重が高そうだし、まあそんだけでもないんだろうが、どっちかと言えば農業中心の構成になっていると思う。田舎だし。ほとんどの場面を見るにつけ、家がうつるとこなんかないもん。
隣の家が数百メートル先、というのが常識な世界なんだと思いませんか?
南の方は栄えていても、北の方はほとんど開発が進んでいないみたいだし。登山鉄道・鉱山鉄道が北に作られているが、名前から考えて観光客用と地場産業用のためだけに作られたもので普段一般に人が使っているようには思えない。思えないから、南は農業北は発掘、という土地利用と断定しましょう。
イギリス全体を見渡しても放牧と石炭発掘が抜群に多いし、ソドウ島も国全体の方向から逸れてはいないだろうからまあ今のとこの桜小路的断定として受け取ってくださいよ。
大方の人間がそうした第一次産業に従事し、第二第三次産業が著しく少ないとしか受け取りようの無い世界、実はこの島めちゃめちゃ人口少ないんじゃないだろうか。
規模は確かに大きい。土地としては広いが、居住するというレベルになると難しいところは多くある。
前述通り牧草地が広がる、みたいなとこで家が密接して建ち並ぶっていう状況はそうそうないだろ。
大雪が降れば、村の人たちは閉じ込められてそこから出られなくなるというエピソードもあるし、ぽつぽつと集落があるとしか考えられない。地図からも確認できるでしょうけど。────それにしては画面に出てくる子供の数が多いけどね。過疎化はそこまで進んでないのか?
いやでも絶対、過疎化はないとしても『岡山県並みの広さ=岡山県並みの人口』はないと思う。
あれだけ沿線に家が見えないんだよ?駅の周辺にすら!少なく見積もられてもおかしくないと思いやがれ。
で、古い資料で申し訳ないが、岡山県人口は1989年で193万人、関係ないけど広島は283万人、最も少ない鳥取で62万人。ということで、譲歩を重ねて鳥取と同等の62万人規模ということで話を進めたいと考えます。
────のだが。
やっぱさー、私的には数万いればすごいと思うんだよ。
じゃあさ、日本の私鉄を例にとってみようよ。
島根(人口約79万人)を走る私鉄に一畑電気鉄道鰍ニいうのがあるのね。勿論鉄道以外の事業も手がけているわけだが、それですら運行総距離42.20km、保有車両22両。まあJRも走ってるけど、ハット卿が私鉄経営ということを考えて、79万人人口でやっとこれを維持してるのに、本線一本で100km近い路線を維持するのって相当辛くないか?数万人+αを運ぶためだけにこの距離は難しい。
じゃあどうやって一地方の歳入を賄い鉄道を維持してるか考えると、注目すべきものは一つ────そう!観光事業だ!
人はいない、農業しかない、そんな土地に誘致として考えられるのがとりあえず観光地の開発。地元民があてにならないなら外貨わあてにするしかない。
実際、休みになると観光客がやって来て、忙しくなるという話は随所に見られた。
物語中でも触れられるが、例えば「客をエドワードが乗せ、石切り場のビル・ベンのところへ連れて行く」というコース。山や海はいたるところにあるから、そちらを回る「老年向け保養地巡りコース」もあろうし、何よりハット卿自身が観光地開発への意欲が大きい。
なんかね、世界的に見てこんな小さな島なのに未開の地がすげえ多いんだよ。
未開というか────以前は別荘とか人が住んでたりして開けてたけど、時代の流れとともに捨てられそのまま忘れ去られた場所って感じのとことか。
デュークの路線がそのいい例だし、実際地図上では北の方はほとんど手を入れられていないってのはさっき確認したよね?そんな島を訪ね歩き、古い城、使われなくなった別荘などをハット卿は見つけるのだ。
見つけたら勿論、
「うむ、これはいい観光スポットになるぞ」
とつぶやきすぐさま工事に入る。
観光で疲れたお客のためのカフェテラスとか、洒落た建物に改造したりして、ソドウ島へ外貨を落とさせようと必死だ。
ということは、鉄道が生活の中心となっている関係上、観光客がそれらを使っていろんな観光地巡りをするのも不思議ではない。で、双子の機関車がいるだけのただの石切り場でみんな楽しく過ごせる簡単な観光客しかこないんだから、山の中腹に唐突に現れる古びた屋敷、地図上でしか存在を知られない無人の城、そんなものに連れて行ったら感激のあまりリピーターになることは間違いあるまい。
そのうえ機関車はしゃべる。ハット卿の鉄道は愛されていると思うよ。勿論、島の人々も「バーティー(バス)もいいけど、やっぱりキミ(トーマス)がいなくちゃ寂しいよ!」と簡単に言い放つし。
これで確実な収入財源も確保できたな。
ということで、ソドウ島は岡山県規模の広さの土地で、放牧や林業、鉱山の経営に島民は携わっていると決定しました。
でも多分、おそらく、就業人口の3割くらいは鉄道関係者だと思えて仕方ないですが。
島としての財源は勿論第一次産業とかに就く人々の労働からも出ますが、やはり最も大きなものはイギリス本土等からやってくる観光客でしょう。それ以外での手っ取り早い外貨獲得のチャンスは少ないと思われます。 鉄道収入も島民よりは観光客に重きが置かれているかもしれない。商社ビルなんて一つも見えない場所の列車利用客の大半が背広着てたり子供だったりすることから、観光客ではないまでも外の人間ではあると思う。
鉄道関係者としても、地域活性化がすなわち収入に繋がることで、カーニバルを開いたりサーカスを呼んだり、たまに「フラワーフェスティバル」の一環として「おしゃれステーション」とかいう称号を最も小粋な駅に贈ったりとかく観光客誘致に余念が無い。
過疎化の進みそうな田舎の島をどれだけ活性化させ、いつまでも呑気で平和な毎日を続けていくために、休みの季節の観光客はなるべくゲットしておくんだ!機関車たちも働けるのが嬉しいらしいしな!
みなさんもいつかソドウ島へ行く機会がありましたら、島の人々の涙ぐましい努力を汲んで、外貨をぽろぽろ落としてあげてください。
なにより災害の多い島でもありますから、それの復興基金にも使って欲しいと思います。
終わり
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